2012年2月16日木曜日

彫金の原点

幼いころ、何になりたい?って聞かれると、仮面ライダーって言ってた。そして、純粋に本当になれると思って、よく変身玩具を手に人気のないところで変身を試みた。そんな子供だったけど、大人になってもライダーが好きで、僕の部屋の壁は全面ライダー達で埋め尽くされている。そして、この写真は僕のコスプレではなく、オーダーフィギュアです。あまりにもリアルでよく出来ている。幼き夢は密かに叶えられたけど、ちょっとあぶない気もする。好きなフィギュア原型師がいて、このライダーもその人の作品なのですが、僕はこの人の作品を始めて見た時、造形するという何かに心が動いたのを覚えている。僕も造形する何かを始めたい。彫金を始めた原点だった。だから、ジュエリー学校時代もそうでしたが、初めはワックスいじりに夢中でした。今の時代はこのワックス制作で、鋳造するのが主流ですが、彫金をやればやるほど、なぜか古典的、伝統的技術にどんどん魅かれていってしまい、あまり人のやらない方向性へと進んできちゃいました。そして、今のスタイルに到ります。最近はワックス制作を全くやらなかったのですが、久々、このフィギュアを見たら、造形的なワックス制作をやりたくなってきました。

THE ハンドメイド Vol.4 完成

金属の溶解から紹介してきた今回のペンダントは最後に、彫り職人の橋爪氏にすばらしい手彫りを入れてもらい、完成しました。橋爪氏とは木目金と彫りのコラボ作品でいつもお世話になっていますが、手彫り職人がいなくなってしまった今、本当に貴重な技です。そして、なんといってもまだ若いのです。近い将来、日本を代表する彫り職人になると思います。本物の手彫りは何とも言えないエッジが効いていて本当に美しいです。現在、色々なブランドでみられる手彫り風作品とは比になりません。こちらが完成作品です。



裏には須藤社長の大切なお嬢さんと息子さんの名前と誕生石が入っています。作り出した作品が大事な存在になってくれたら、嬉しいです。

2012年2月9日木曜日

THE ハンドメイド Vol.3

本体とバチカンが出来ました。マルカンを作って、この部品をつなぎ合わせていきます。
マルカンは、溶かした銀を角棒に伸ばして線引き盤で丸線にします。この丸線をハンドドリルの先に固定してドリルの回転を利用してよじっていきます。このヨリ線を使い、ねじれたマルカンを作りました。



ロウ付けして、全ての部品をつなぎ合わせます。普段、木目金を色んな部品に組合わせてロウ付けしたりするので、すごく火加減に神経質になりますが、今回は銀単体なので、ものすごくロウ付けが気持ち良く、気分良かったです。全ての部品をつなげて、キレイに磨いたら刻印を入れます。ペンダントトップの形が出来上がりました。

2012年2月8日水曜日

THE ハンドメイド Vol.2

前回、ペンダントの本体になる丸い銀塊を作るところまでを紹介したので、今回はバチカンを作っていきます。バチカンとはチェーンを通す部分です。まずは、銀を溶かしてローラーで薄く伸ばし、使いたい大きさにカットします。これをなまして、木槌で叩きながら丸めていきます。金属を叩く時には、金槌や木槌を用途に合わせて使い分けます。

キレイに丸めたら、合わせ目を整えるため、ノコ刃を入れ、ピッタリ合わせたらロウ付けします。これで丸い筒の出来上がりです。ヤスリで形を整えればバチカンの完成です。


2012年2月2日木曜日

THE ハンドメイド Vol.1

すっごく久々の更新となってしまいました。前回、新しい事への挑戦を始めたと書きましたが、実はラーメン屋に修行へと出ています。今回、制作するのは僕が大変お世話になっているこのラーメン屋・麺処みどりの須藤社長のペンダント制作です。何かを作るというのは、食でも金属でも同じで拘りを持ち追い求めて行く中で一番難しいのはシンプルな物をどう表現するかだと思っています。普段、木目金というすごく個性の強い金属を作っていますが、今回は銀だけで、しかもただの丸での制作です。拘りをもった方へのペンダント制作なので、こんなところまで手作りかというのを見てもらいたいと思います。

まずは、銀を溶かして塊にするところから始めます。この塊を叩いてはなましてを繰り返して密度のある絞まった金属にします。


さらに叩いて丸の厚みやアールの調整をしていきます。これをヤスリでキレイに整えます。