2011年11月10日木曜日

一輪挿し制作 Vol.4

この前、作った荒らし用の金槌を使ってみました。いいです。すごくいい。荒らし目が少し細かかったので、和紙のような模様というより、サンドブラスターかけたような感じになりましたが、金槌で叩いて表現する奥深さと色々な可能性を見出しました。もうすぐ完成なので、その時に模様が分かるような写真もアップしたいと思います。

2011年10月19日水曜日

金槌制作

先日、新しい金槌を作ったので、アップします。荒らし槌です。今、制作途中の一輪挿しの為に作りました。一輪挿し制作Vol.3の模様を入れ終えた作品ですが、模様以外、作品全体を荒らし仕上げにしていきます。写真左の金槌を使います。これで、叩いていくと、和紙のような模様の荒らし仕上げになります。右のカラカミの荒らし槌は金属の表面をアスファルトのように、ゴツゴツした感じに仕上げる時のために作りました。また、作品制作が進み次第アップしたいと思います。


下の写真は、制作途中の金槌です。このような状態で金槌の頭を使いたい用途に合わせて、加工して、柄を削りだし、はめ込みます。金槌一本を作るのも大変な作業ですが、出来上がった道具は一生ものの宝のような存在で、ものすごく嬉しいです。

一輪挿し制作 Vol.3

模様の制作に入り始めました。前回、金槌で赤く印をした部分をキレイに叩いていきます。叩く際に作品の中に詰めた松ヤニはお湯で温めて、柔軟性を持たせておきます。硬く固まった松ヤニのまま、金属を叩いてしまうと模様の溝を作ろうとしているのに、膨らんでしまいます。金属はとても繊細で時に硬く、時に柔らかく、扱いが本当に難しく、そこが魅力的なところでもあります。写真は、溝線を叩き終えたところです。

2011年10月3日月曜日

一輪挿し制作 Vol.2

久しぶりの一輪挿しの更新です。ずいぶんゆっくりと長い時間をかけてつくっています。やっと形が整いました。ここまで形作るのに、何千回何万回叩いたのかわからないくらい叩いてやっと出来てきました。これから、模様を作り出していきたいと思います。模様も金槌で叩いて作り出していきます。写真は作品の中いっぱいに松ヤニを流し込んで、叩き始めたところです。この松ヤニって厄介で大変なんです。一緒に荒らし槌も作っているので、後でアップします。最近、金槌作りが楽しいです。

2011年10月1日土曜日

木目金ラインバングル 完成

こんにちわ。ものすごく久しぶりの更新です。2ヶ月以上も更新してませんでした。今年の夏は色々な事がありすぎて、あっという間に過ぎてしまいました。今日は朝からキンモクセイの香りが街中に漂っています。この甘い香り大好きです。今年、初めて嗅ぎました。秋を感じて心地いいです。

さて、バングルですが、もうずいぶん前に完成していました。お披露目したいと思います。いい出来です。赤銅を使っているので、ブラック色が強くなりますが、色あげしないで、自然に黒味を帯びた感じにしたいと思います。写真は赤銅が少し色付き始めたものです。

2011年7月23日土曜日

木目金ラインバングル Vol.2

前回、揃えた材料のロウ付けをして、一枚のプレート状にしました。長さがあり、枚数も多く、しかも銀の裏張りをするロウ付けなので、さすがに難しかったです。火をあてるのも緊張しました。なんとか無事に成功して、ほっと一息。今回のロウ付けは、自分の中に何か新たな自信を持たせてくれる作業になりました。そして、この金属板をキレイに丸めて、バングルにしていきます。

2011年7月19日火曜日

木目金ラインバングル Vol.1


今回はラインの数も増やして、バングルの制作に入りました。まず用意したのは、一枚目の写真の材料です。赤銅板、銀板、木目金、延べ出した銀板です。木目金はバングル用に細長く作ってみました。そして、二枚目の写真は、重さ、長さ、デザインを書いたものです。これに合わせて、全ての材料を切っていきます。今回は、とにかく接続面の長さが難しいところです。ちょっとの隙間があってもいけなく、この長さをぴったり切り合わせるのは大変です。しかも、数が多い。なんとか頑張ってみよう。

2011年7月9日土曜日

木目金ライン 完成

毎日、群馬は暑くてバテバテです。一ヶ月で10キロ近く痩せてしまいました。木目金ラインのシリーズも完成してるのにアップするの忘れていました。リングとペンダントトップ共に唐草彫りをグレービングスタジオ隆(GST)の彫り職人・橋爪氏に入れてもらい、完成です。次回作はもっと色々な金属とラインの数も増やした作品の制作に入りましたので、順次アップしていきたいと思います。

2011年6月23日木曜日

木目金ライン Vol.2

前回、接続面を合わせたリングをロウ付けして、ペンダントトップはバチカンをつけてキレイに磨きあげました。ペンダントトップは両サイドが槌目になっています。前回も説明しましたが、肉厚リングはロウ付けに苦労します。それに加えて、木目金が入っていますので、火の加減が難しく、ロウ付けに夢中になっていると、木目金を溶かしてしまうなんて事もありますし、火をあてすぎると、木目金にスが入ったりもしますし、本当に厄介です。こんなシンプルな作りですが、ロウ付けには手を焼きました。

2011年6月13日月曜日

木目金ライン Vol.1


最近、木目金と他の金属でラインを表現する事に凝っています。先日、シンプルな直線ラインでプレートを作ってみました。写真の三つのプレートですが、短いのはペンダントトップに、長いのは、リングにします。二枚目の写真はよくなましたプレートを丸めて、接続面を合わせたところです。これから、ロウ付けに入ります。肉厚リングは、よくなましてあげないと、金属の反りが反発して戻ろうとして接続面をキレイに合わせても、ロウが流れる時に隙間が開いてしまうので、難しいです。今回プレートを作りながら、色々なラインと金属の組み合わせをやっていきたくなったので、出来次第アップしていきたいと思います。

2011年6月11日土曜日

一輪挿し制作 Vol.1


今、叩きで一輪挿しを制作中です。一枚の板を叩いて立ち上げ、作りたい曲線に合った当金にあてて、深い曲線、浅い曲線をつなげていきます。当金も作りたい曲線に合わせて用意しなければなりません。今回は、お師匠様の泉先生の道具をおかりして、底の丸みを整えています。鍛金制作は当金の他に金槌も自分で用途に合った物を制作します。とにかく道具がいっぱい必要です。長い月日がかかりそうです。

2011年5月22日日曜日

骨壷ペンダント 完成

最後の留めが終わりました。途中、苦労した甲斐あって完成の嬉しさも倍増です。お骨を入れるメモリアルな物なので、不思議な緊張感がありましたが、ほっと一安心です。正面と裏に彫りが入り、側面は全面が木目金です。何度も火をあてる作業だったので、スが入る心配をしましたが、模様もキレイにはっきりと完成させる事ができました。

骨壷ペンダント Vol.3


彫りあがった本体にお骨を入れて、最後の工程です。ピラミッドをセットして、フクリン留めにしていきます。四角のフクリンはセットした物が動かなくて叩きやすいですが、角が折り重なるところが難点です。これをキレイに処理できたら、いよいよ完成です。

2011年5月18日水曜日

まかないリング 完成

一枚の木目金から、作品に使いたい柄が出ている部分だけを切り取るので、切れ端が出ます。この余りをあさって、ふと作り出したリングです。前回、丸めてヤスリ始めた所までアップしました。それをキレイによく磨いて色あげしました。色あげとは、キレイに磨き上げた作品をまず大根おろしに浸します。その後、緑青と硫酸銅を溶かしたお湯で20分程煮込みます。金属に大根おろし?煮込む?なんだか、料理みたいな実験みたいな不思議に思う人も多いと思いますが、これは、昔から行われている伝統技術です。色あげすると、前回よく判らなかった金属の色がはっきりと出てきました。純銅は赤に、赤銅は黒に、四分一銀はグレーにと色がつきます。金・銀・プラチナには色がつきません。そして、色あげが終わり完成したのが、こちらです。とても渋いリングに仕上がりました。

骨壷ペンダント Vol.2

このペンダントは、形状とロウ付けにだいぶ泣かされました。が、全ての部品が組みあがりました。あとは、キレイに整えて、彫りが入った後、お骨を入れてピラミッドを留めたら完成します。大切にされていたペットのメモリアルペンダントなので、最後まで丁寧に仕上げたいと思います。

2011年5月16日月曜日

まかないリング Vol.1

最近、リングをする事がなかったのですが、先日、一日リング作り体験をやりまして、ふと自分用のリングが欲しくなりました。普段から料理に親しんでいる僕は、冷蔵庫のあまり物や食べ残した物を使って、まかない料理を作っています。そんな感覚で、木目金の切れ端などをあさっていて、なんとなく作ったのが、このプレートです。ロウ付け後なので、汚くてなんだかよく解りませんが、これを酸洗いして、丸めてキレイにすると、こんな感じにリングになりました。まだヤスリ途中なので、色がはっきりしてませんが、上のラインが赤銅と銀の木目で、中央が18金と銀の木目で、下が赤銅です。あまり物でふと制作しましたが、意気込んで制作した物より、不思議と愛着が湧いてきました。

2011年4月30日土曜日

骨壷ペンダント Vol.1


久しぶりの更新です。ペットの御骨を入れるペンダントの依頼を受け、制作開始したので、紹介していきたいと思います。御骨を入れるため、どんな作りにするか?とても悩みました。木目金での依頼のため、蓋式だと難があり、ねじ蓋などにする場合には、金属の性質的にチタンやステンレスのような硬い金属なら問題ありませんが、銀や銅では難ありなので、中空で御骨を入れ、石留め風に木目金の部品で留めるデザインで制作を始めました。が、本体も石座も木目金部品もダイヤ型で全てに角があるので、角合わせして一体にするのが、とっても大変です。しかし、手がかかる程、完成した時の嬉しさも大きいというものです。

2011年4月2日土曜日

六角小鉢 完成

今回は六角の小鉢を作りました。一枚の平らな板をおわん状にして、そこから角だしをしていきます。ヤスリも何も入れずに金槌のみで成形します。腕前はまだまだですが、それなりに形になりました。出来た時は良い出来だと思うのですが、時間を置いてから見るたびに色々な気になる所が出てきます。練習あるのみです。

2011年3月30日水曜日

赤銅・木目金バングル 完成

このバングルの最終制作をアップしてから、ずいぶんと経ってしまいました。色あげも終わり完成したのでアップします。これは、鉄職人で小学生からの友人ヨッくんのためにつくったバングルです。
銀と赤銅の黒が渋くて、バングルのサイドにオニキスを留めて、自分で言うのも何ですが、かなりカッコイイ作品に仕上がりました。

新作ペンダント 完成

久しぶりの更新です。完成してる作品がいくつかあるので、続けて更新しようと思います。今回の大地震で色々とごたごたしていて、なかなか作業もできませんでした。アーティストフェスタも中止になってしまいました。アーティストフェスタ開催2日前に作品ディスプレイの設定をしようと全ての作品を並べ終えたその日に地震です。群馬は震度6強あったので、もう部屋の中全てぐちゃぐちゃでした。キレイに並べた作品達もテーブルをひっくり返したかのごとく、床に散々バラバラでした。ショックでしばらく手をつけられませんでした。今回お披露目する事ができなかった作品のひとつです。色あげしてないので、まだ木目がはっきりしてません。

2011年3月8日火曜日

看板制作

久しぶりの更新です。この2週間あまりにもやらなきゃいけない事がありすぎて、毎日仮眠3時間ぐらいの日々が続き辛かったです。今日はアーティストフェスタ用の看板を制作したので、アップしてみました。一枚板で作ろうと思ったのですが、あまっていた合板材で間に合わせてしまいました。しかし、これがかたくて彫れなくて苦労しました。バーナーで焼いて彫って、そして良い感じの木目が出たので満足です。足利市制90周年イベントに出てますので、看板見たら声かけて下さい。

2011年2月23日水曜日

新作ペンダント Vol.6

地金の相場が毎日騰がり続けていて本当に困っています。どこまで騰がっていくのやら・・・
前回のパーツをロウ付けして、だんだん形がみえてきました。次はバチカンと、それをつける丸カンを作っていきます。まずは、丸線の制作からです。溶かした銀をローラーで細長い角線にしたら、線引盤を使って目的のサイズまで延ばしていきます。地道な作業です。今回はより線を作るので、細めの丸線を作りました。

2011年2月19日土曜日

新作ペンダント Vol.5


肩の調子も良くなったので叩き始めました。厚さ2センチある塊を叩いて彫ってを繰り返し、厚さ1ミリまで叩き込みました。すると、こんな複雑な文様が入った地金が完成します。これが、木目金です。今度は、これを、切り出して三角部品を3つ作りました。だんだん形が見えてきました。この三角板3つ作るのも全て地金作りからやったので、とても時間が掛かりましたが、金属を溶解して、形ある物にしていくのが、楽しいです。次はこの部品のロウ付けです。一番気を使う作業なので、気合入れて頑張ります。

2011年2月13日日曜日

新作ペンダント Vol.4


銀と赤銅を20枚重ねて溶着して塊を作りました。この塊を叩いて彫って木目金を作り出します。叩いて叩いてひたすら叩いて、ある程度の厚みまでいったら、これを彫ります。写真ではやたらとギラギラしてて解りづらいですが隙間なく彫ったあとです。異なる金属で交互に層を作っている塊なので、これを彫る事により文様が出てきます。叩いては彫るを何度も繰り返す事で文様が複雑になっていきます。 最近、ずっと大きな金槌を振って作業してるので、ちょっと肩が痛くて腕があがりません。

2011年2月12日土曜日

新作ペンダント Vol.3

今回使う木目金の制作を始めました。まずは、銀と赤銅を同じ大きさに切り出します。銀10枚と赤銅10枚のプレートの表面をキレイに研ぎます。表面が酸化してるとうまく溶着しないため、キレイにしたら、この20枚のプレートを交互にミルフィーユ状に重ねて鉄治具で固定します。これを火にかけて溶着します。ロウ材を使わずに金属の融点の違いを利用してくっつけて塊を作り出します。その厚み2センチ程度あるミルフィーユ状の塊です。これを叩き込んでいきます。

2011年2月11日金曜日

印台・平打ちリング完成

大工の将さん・幼馴染の斉藤将司氏から依頼を受けた印台・平打ちリングが完成しました。かっこ良く仕上がりました。本人もすごく気に入ってくれて、嬉しいです。

2011年2月9日水曜日

新作ペンダント Vol.2

昨日の続き。銀を溶かして塊にしたら、叩いて締めていきます。いい感じに厚みと形を出したら、ヤスリで削ってキレイな三角形を作りました。これは土台部分なので、次はメインになる部分を作っていきます。同じように溶かした銀の塊を今度はローラーで薄くして、これを切り出します。この作品では同じ比率の三角形を3つ使います。象嵌したようにキレイにはめ込んだような仕上がりにしたいのですが、角度がある物のロウ付けは少しのズレで全てがくるってしまうので、ロウ付けをピッタリ、キレイに一発で決めたいです。面積がある平面やはめ込みのロウ付けなので、どんな風にロウをさすか、考え中! 悩んでるので、今回使う木目金を制作しながら考えることに・・・

2011年2月8日火曜日

新作ペンダント Vol.1

制作途中の物がいくつかあるのですが、3月に足利市で行われるアーティストフェスタへの出展が急遽決まったので、こちらの制作も同時進行でやっています。今日は、ペンダントを作り始めました。まずは、銀を溶かして土台作りからです。写真のつぶつぶは銀笹吹きです。これを溶かして塊を作ります。三角の厚い板をつくりたかったので、簡易的に作った型に流しました。今日は制作時間がとれないので、続きは明日へ。